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Senryu contest result

特撰
生真面目な顔してついてくる豆腐
平井美智子
平 宗星
川柳の「穿ち」の視点を持った伝統を踏まえた現代川柳として楽しく鑑賞させてもらった。「生真面目な顔してついてくる」人を「豆腐」のメタファー(暗喩)で表現しているのがとても面白い。この「豆腐」は男だろうか、女だろうか、いろいろ想像すると楽しい。韻律は意味の切れ目から「九五三」の「内在律」。これは十四世根岸川柳の提唱した定型観。「五七五」の「外在律」でなく、十七音という音量を定型とする考え方なのである。
準特撰
誘惑はカバの口から始まった
平 宗星
上五で読者に問いをなげかけ、中七下五でそれは「カバの口から始まった」と答える。面白い現代川柳である。この「一章に問答」のある詩形は、『誹風柳多留』の「古川柳」にみられるもので、後に狂句の「句案十体」のひとつに挙げられている。明治の「新川柳」では、これを「AはBだ」のメタファーと捉え、戦後の現代川柳では、重要な表現技法となる。「誘惑はカバの口から始まった」という意外性の面白さが、この川柳の魅力だ。
準特撰
誘ってもドミノ倒しは始まらぬ
愛二郎
平 宗星
日本文学史に登場するプレイボーイと言えば『源氏物語』に登場する光源氏や『伊勢物語』の在原業平などが有名。しかし普通の男は、どんなに女性を「誘っても」、光源氏や在原業平のようには、うまくいかない。それを作者は「ドミノ倒しは始まらぬ」と表現したのだ。このメタファー(暗喩)が実によく効いている。一句の仕立て方が、巧みな現代川柳である。『誹風柳多留』には業平を描いた「やわやわとおもみのかかる芥川」がある。
入選
夢の中へ誘ってみたいひとがいる
月見坂 蘭
入選
もう一人誘って深い底を見る
苑子
入選
誘うたび角のとれゆくノラを抱く
坪井篤子
入選
春愁の二重まぶたが誘ってる
小野善江
入選
生焼けのままで誘いを待っている
安藤なみ
入選
誘惑の視線が絡み付く背中
まさと
入選
誘われて飛んで来たのに風ばかり
野原 萌
入選
満月を誘って夜を飛び越える
日和
入選
振りだしに戻ろと誘う縒れた紐
松原房子
入選
大根を煮てから誘うことにする
須川柊子
入選
ここで待つ 知らない星に誘われる
玉江
入選
弔いへ誘う花びら吐きながら
石原てるみ

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