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Senryu contest result

特撰
触れてみる指の先まで水にして
寺岡祐輔
触れる対象について完全に読者に委ねている。 そして指という“触れる”には常套のツールも「水にして」で謎めかせてしまう。 荒っぽいおまかせではなく魅力的ないざないがある。 わからないものは魅惑だ。 読みの楽しみ に満ちたこの句を特選に戴きます。
準特撰
球形を触っていたら漏れる声
黒川利一
矩形なら 上下とか左右とか隅っことか 位置認識を持って触れられる。でも球形はそれが覚束なくなる。中心辺り?いや裏側? なんか耳っぽいところ・・・もしかしたら背中かも・・・という具合で それから始まる物語。素敵だ。
準特撰
触れるなら椿あたりを勧めます
郁子
この「あたり」が悩ましいところかもしれない。 椿の花びらはわりと肉厚である。触れると桜や薔薇よりは人肌感がある。触れたところはその色を微妙に変える繊細さも持っている。何より触れたとたんに落花もありえる。 そんな椿に「あたり」はおもしろく作用している。
入選
触れないで下さい僕は果実系
松尾冬彦
入選
花びらに触れてしまってから悪魔
田村ひろ子
入選
これからに触れると今日が仕舞えない
村井広子
入選
触れたいと海の底まで髪のばす
公子
入選
骨と骨ふれあう夜に水が鳴る
飯島章友
入選
柔らかいところに触れて眠ります
月見坂 蘭
入選
触れるほどご利益があるタマゴです
入選
触角に触れない程度傍にいる
レイ子
入選
椿語で頬にひたっと触れてくる
内田万貴
入選
指先はEnterの上 崖の上
帆波
入選
ざらざらに触れる酸っぱいだけの実の
恒雄
入選
哲学の音させてするハイタッチ
苑子

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